「睡眠時間は十分で、しかもしっかり眠ったはずなのに寝起きが悪い。日中も眠い」といった経験はないですか?
有名な睡眠時無呼吸症候群(SAS)は当然なのですが、それ以外について考えてみます。
通常目が覚めると副交感神経から交感神経にスムーズに切り替わります。ところが東洋医学的に言う「脾の運化(うんか)作用の低下や気が停滞した状態」の場合、その切り替えがうまく行かず、目が覚めても副交感神経が優位な状態を求めてしまう。つまり睡眠を求めてしまい眠いのです。この状態を改善するには脾臓や気を活性化させなければなりません。五味(甘い、すっぱい、苦い、辛い、しょっぱい)のうち「甘い」に属する食品を取ると良い。芋、とうもろこし、バナナ、キャベツ、シイタケ等です。
漢方薬では補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が効果を発揮します。朝鮮人参が生薬として含まれていて停滞した気を持ち上げてくれます。
補足ですが気持ちの切り替え(オンとオフ)が下手な人も同じ現象が起きます。考えても仕方がないことにいつまでもとらわれていたりしないことです。
参考にして下さい。

1477869536_img575(追伸)

(その1)直近の検診で来年生まれるbabyは「女の子」だそうです。

ゆうちゃんの「お願いパワー」恐るべしです。仲良し姉妹になりますように!

(女の子で)バンザイをしている、ゆうちゃんでした。

 

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(その2)昨日10月30日(日)の愛媛新聞第21面の「門」に私の投稿が載りました。

内容はブログの10月17日号で取り上げた「ハゼの木」についてです。

是非、御覧下さい。

 

過労死は大きな社会問題だが、なぜ人間は死ぬまで働き続けるのか?脳の仕組みを考えてみる。過労死は人間だけです。それは脳の発する「疲れた」とのシグナルに対し、他の動物と違って疲労感を隠す仕組み(マスキング作用)があるからです。
何と言っても意欲や達成感をつかさどる前頭葉が疲労感というアラームをマスキングするのです。
長距離ランナーが経験する「ランナーズハイ」という高揚感もまた疲労感のマスキング作用である。
このとき脳内にエンドルフィンetcの脳内麻薬物質が分泌され疲労感や痛みを消して快感に似た感覚が引き起こされます。しかしこれは疲労を癒やすものではなく危険な状態です。
ではどうすれば良いのか?脳疲労を軽減するには副交感神経を優位にして脳と体の活動を休息モードにして下さい。いわゆる「ゆらぎ」のある生活です。時々窓を開けて外気に触れる、鳥の声を聞く、室温を変える等、ちょっとした違った環境に身を置くだけで体験出来ます。
リフレッシュのため温泉旅行は意外に(移動などを考えれば)、逆効果になる可能性が高いようです。

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気温が低い冬は活動時や緊張状態で優位になる交感神経が活発ですが、気温が上昇して活動量が増える春はリラックス状態で活発になる副交感神経が優位になって体を休めようとする。この神経の切り替えにきちんと対応するのが睡眠のリズムです。
例えば春はよく眠れるからと言って休日に「寝だめ」をすると逆効果になります。こういう方は単に長時間睡眠をとれば体を休められるという先入観のある人です。睡眠のリズムが崩れてメンタル不調を訴える方は休日の起床時間が平日に比べて3時間以上遅くなっている人が多い。即ち、3時間以内に起きることが大切です。睡眠リズムを戻すためには、1時間オーバーの人は1日、3時間オーバーの人は3日かかりますので具体的には水よう日まで調子の悪さが続きます。明日は休みだからと夜更かしして朝寝坊するのではなくて、休みの前日は早寝すれば休日はすっきり目覚めてアクティブに過ごせます。そうすると夜も自然と眠くなり睡眠リズムは崩れません。
たかが睡眠、されど睡眠なのです。

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10月9日(日)~10月10日(月)、一泊2日で院内旅行へ出かけた。総勢13人。

1日目は忠臣蔵で有名な赤穂の町を訪れた。ここの観光ガイドをしてくれたのは沼田義明さん。後で分かったが沼田さんは播州赤穂ガイド協会に属していて、2015.1.31にボランティアガイドの中で知事賞を与えられたことを知った。今回、赤穂の歴史が凝縮している花岳寺を中心に寺号の由来や「大石名残の松」にまつわる逸話等を分りやすく解説してくれた。特に350年過ぎても日本人の心をつかんでいる忠臣蔵の話を詳しく解説を交えてガイドしてくれました。さて内匠頭刃傷(松の廊下)事件が起こって浅野長矩切腹・赤穂藩改易といったショッキングな情報は飛脚によって大石良雄宅に届けられた。その大石家の門は今でも残っています(写真)。大石良雄は内蔵助(くらのすけ)が通称である。1日目の夜は、ゆめさき温泉にある ほっこりの宿・夢乃井に投宿し、楽しい宴会を行った。

2日目は姫路城である。約5年にわたる平成の修理を終え、威風堂々とそびえる白鷺城に感動しました。何と言っても1945年の2度の姫路空襲においても(街は焦土となるも)奇跡的に無傷に残ったことが大きい。そして1993年に日本初の世界文化遺産に登録されました。姫路城は白漆喰を塗っており角度によっては屋根全体が真っ白に見えるため「白すぎ城」とも呼ばれています。どうか地震等で熊本の二の舞にならぬよう心から祈っています。本当にすばらしいお城でした。

最後に2日間、晴天に恵まれ幸せな旅が出来ました。感謝。

尚、赤穂の余談であるが切腹の命を受けた47義士のうち、10名は松山藩邸で切腹した。(元禄16年2月4日)。この中にはあの堀部安兵衛もいます。松山藩は義士たちを丁重に扱ったため、後に播州赤穂から感謝として赤穂特産の櫨(はぜ)の木を送ってきた。現在、道後公園(湯築城跡)のお堀周りに樹齢300年の大きなハゼの木があります。松山市と赤穂市にはこんなつながりがあったのですね。

是非、「忠臣蔵」を再読してみて下さい。

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9月29日のブログ「胃班」の中で膵がんの診断の難しさを書きました。

その後、国立がん研究センター(築地)より「膵がんは発見時には43.4%が転移していてstage4の末期がんである」と衝撃的な発表がされました。毎年3万人もの命を奪う膵がんは自覚症状に乏しく腫瘍マーカー(CA19-9等)も進行期にしか当てにならないので現実的でありません。

そこで多くの専門家に相談した所、今の段階での最良の方法は年に1回、特に50才を超えたら腹部CTとお腹のMRIであるMRCP(MR胆管膵管撮影)が良いという結論になりました。エコーの場合は腸のガスや脂肪が邪魔して1cm以下の病変を見つけるのは難しいです。昔はERCPと言って(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)我々もよくやりましたが、これは患者さんには苦しい方法です。

膵がんは5年生存率が7.7%と悪性度が高く転移が早い。早期発見、早期治療しかありません。

気になる方は受けてみて下さい。

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10月7日、松山祭りで例年通り、四角さん、八角さんが当院を訪れてくれた。

歴史は古く、江戸時代に遡る。松山藩は阿沼美、雄郡、伊佐爾波神社の祭りを「三祭」とし阿沼美神社の神輿は17世紀末に京都で作らせたと言われている。四角型(黒)は「四角さん」、八角型(金)は「八角さん」と呼ばれ親しまれている。鉢合わせは、町人(四角)対農民(八角)の力比べとも言われている。

当日は入院や外来の患者さん達も見守る中、今年も幸いにも私を神輿に載せていただいた。この儀式で私は1年間の無病息災を約束していただいていると実感している。

四角さん、八角さん、今年もありがとうございました。

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よく国体検診などで多くのアスリートの心ぞうを胸部レントゲンで拝見します。明らかな心肥大を起こしています。これだけの画像をみると、よくある高血圧や心疾患のもの(病的肥大)と区別がつきません。
では何が違うのでしょうか?アスリートの「スポーツ心臓」は正常な心臓の筋肉が肥大しています。しかし病的な心肥大は筋肉よりも線維などの成分が異常に増殖して見た目は肥大であっても実際には心臓の働きは低下しているのです。
さて、運動も高血圧も「心ぞうに負荷がかかる」という点には違いがありませんがどこが違うのでしょう?
運動は「マイクロRNA」という特殊な遺伝子のかけらのようなものが増えるので正常な筋肉が肥大します。ところが高血圧のような病的な負荷ではそうした遺伝子産物の増加は起こらない。これが両者の違いです。
臨床では両者の更なる違いは心エコー等で病的かどうかのチェックを行います。
「良い心肥大」と「悪い心肥大」のお話でした。

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今年8月12日号で、ゆうちゃんが「赤ちゃんが出来ますように」とお祈りをしている写真をブログにアップしました。
どうやらその願いが通じて、娘が懐妊した模様。来春にはbabyが誕生しそうです。はたして、ゆうちゃんの望む「女の子」かどうかは不明ですが、ゆうちゃんの願いが通じたようです。(神様に感謝です。)
きっと小1のゆうちゃんなら色々と面倒をみてくれそうな気がします。下の絵は喜んで準備に入っている、ゆうちゃんでした。
いずれにしても安産を祈願しています。

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9月17日(土)、お茶の水の「銀座アスター」で東医歯大時代の胃の研究班の仲間8人が集まった。
胃班の他に大腸班、食道班、肝班、等があったが、私は研修医時代に一番興味を抱いた「胃」の研究をすることにした。ビーグル犬に発癌物質の含まれたエサを与え、それから3~6ヵ月経つと胃癌が出来る。実験モデルとしてはラットより丈夫で、胃カメラもヒトと同じように出来る。
さて当日は中華料理を食べながら、各自の近況を述べた。杖が要る方が2人。前立腺癌や大腸癌を克服した方もおられた。やはりこれからは「癌」特に「膵臓癌」の克服に医療界は全力をあげるだろう、と。膵癌の完治例は東京でも極めて少ないと「沈黙の臓器」にみんな、腕組みとなった。最高齢のK先生は80才だが、「100才まで生きるよ!」と意気軒昂であった。私も真似しなくてはと勇気づけられた一夜であった。
再会を期して懐かしいお茶の水駅で別れました。

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6月から10月までは食中毒の季節です。友人の漢方医から教わりましたが食中毒にも漢方薬が効くというお話です。
それが香蘇散(こうそさん)です。これはシソ、ショウガ、ミカンの皮などでできています。なかでも注目はシソです。シソには青ジソと赤ジソがあり、青ジソは殺菌、防腐効果が有名です。日常的におにぎりに混ぜたり弁当に入れたり、刺し身の横に添えられていますね。赤ジソは梅干しや、紅ショウガの色付けに使われます。
食中毒特に魚介類でお腹を下すことが多い人は、この香蘇散を常備しておくといいと友人は言います。またこの薬は胃腸薬にも用いられ風邪のひき始めにお腹を下した場合に適しています。
尚、風邪に効く葛根湯は胃腸にくる風邪には向いてないことも覚えておいて下さい。
何より食中毒ー注意して、ならないようにして下さい。

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