一昨年の暮れに「赤チン」の製造が終了した。正式名称は「マーキュロクロム液」。

平成生まれの人には、なじみのない消毒液であるが昭和世代の子供にはおなじみである。

今でも家に残っている赤チンを傷口に塗って来院される高齢者がいます。

1919年にアメリカで創製された赤チンは39年に日本の規格基準書に収載され製造が可能となり戦前には67社が製造していた。

53年、(最後の1社となった)三栄製薬が製造をスタート。昭和30年代後半から売り上げがうなぎのぼり、月産10万本に達することもあったが2019年に撤退を決意した。

今でも懐かしい「赤チン」の話でした。

 

(追伸)

K君が昔撮った小豆島から見た瀬戸内海と屋島、それとオリーブ園。

行きたいですね。

 

 

コロナにより人との接点は限られ、生活様式が変わった。この環境に適応するためにも原点にかえり「食う・寝る・遊ぶ」を大切にしたい。

まずは「食う」。体の6割を占める水分は特に重要です。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養素も十分摂取しなければならない。食事は単なるエネルギー源ではない。近しい人と食卓を囲んで話したり、食を楽しめる心は人間ならではだろう。

次は「寝る」。心身の回復につながる不思議な機能です。睡眠中に全身が免疫細胞やホルモンによってメンテナンスされ目覚めてからの活動に備えられる。

「私は短時間睡眠で大丈夫」と言う人がいますが、それはウソ。やはり免疫系を考えると6時間は欲しい。

そして「遊ぶ」。いわゆるリフレッシュです。趣味が楽しめるかどうかは心身の状態のバロメーターにもなります。

最後に「ぼんやり」する時間も大切です。景色をぼんやり眺め、ゆったり音楽を聴いていると活性化するのが「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる神経の働きです。DMNは脳を整理し次の活動に備える力を発揮します。

たまに「ぼんやり」を意識して過ごして下さい。

 

第3回目のワクチンを開始した日本。まだまだこれからの段階である。

さて、2月20日の日経新聞にワクチンの記事が出ていたので紹介します。

「新型コロナワクチンが世の中からなくなることはなく、インフルエンザと同様に年1回の予防接種が必要になるだろう」とモデルナCMOポール・バートン氏は述べている。

モデルナはまず「オミクロン型」と「デルタ型」の2種類に対応可能な汎用型ワクチンを開発し、22年秋の実用化を目指している。更に、「23年以降はインフルエンザと新型コロナを組み合わせた混合型を提供したい」と。

コロナ下で、ワクチンの技術革新が急速に進んでいます。mRNAやウィルスバクタ―といった遺伝情報を使った新たなワクチン技術が次々と登場している。

欧米、中国、インド、アフリカでも独自のワクチン開発の機運が高まっています。

残念なのは「日本」の名前がそこにないことです。

このままでは、毎回、他国からの購入に依存する体質になりそうな悲しい現実があります。

 

 

 

話し方に対するアンケートでは「会話が続かない」という悩みが半数を占めます。

そこで登場するのが「おうむ返し」です。

小さな子供と母親の会話にヒントがあります。

「きょうはブランコが楽しかった」と子供が言うと、母親は「そう、ブランコで遊んで楽しかったね」と答えます。この様な会話で子供の心は育まれます。

おうむ返し特に、傾聴・受容・共感の重要な役割を果たします。

例えば「とてもうれしいことがありました」に対し「とてもうれしいことがあったとは、いいですね。ぜひ聞かせて下さい。」というやりとり。

前向きな内容では笑顔で楽しく。ネガティブな内容では、落ち着いてトーンを下げて受けとめる。

「おうむ返し」で信頼関係も深まると思いますよ。是非。

 

新型コロナウィルスの第6波で困っている。

新規感染者数が10万人を突破した。

私も属する、愛媛県保険医協会も訴えてきた「病床削減」政策の見直し。一向に見直そうとせず、ピークアウトを待っているだけである。

度重なる医療崩壊の結果、国民皆保険制度も機能しなくなった。戦後、初めての事態だ。何と言っても厚労省の医療費削減政策に行き着く。

「病床機能再編支援事業」という名の病床削減を全く見直そうとしなかった。

つまり病床数を増やすことなく新型コロナを、やり過ごそうというのである。

近代国家の出発点は国民の生命と財産を守ることである。スゴイはずの日本は、もはや国家の体をなしていないと感じるのは私だけであろうか。

 

 

 

中国で冬季オリンピックが行われている。

雪と言えば、中国の唐代の詩人、白居易の「夜雪」の一節が有名である。

「夜深くして雪の重きを知り 時に聞く竹の折れる声を」。

当時、作者は左遷の身で冷たい寝具に寝付けず、窓を見ると外が明るい。しばらくして竹の音に雪の多さを知ったと描く。寂しさがしんしんと伝わってくる。

そんな詩情を伝統に持つ中国の首都、北京で冬季五輪が開催中である。

雪と氷が演出したすばらしい競技を見て、コロナ禍のうつが晴れるようなフェアプレーに期待したい。

 

 

(追伸)

以前(1/17)に登場した同級生K君のグアム島恋人岬展望台とタモンビーチの写真を掲載します。

 

「うなぎのぼり」の語源を調べると諸説あります。

「川をまっすぐにのぼる様子」。

つかもうとすると上へ上へと逃げるため、ともありました。

葛飾北斎の「鰻登り」(うなぎのぼり)は後者です。

天に向かってもがく巨大なウナギとしがみつく人間の姿を滑稽に描いています。

商売の売り上げや学校の成績なら、この慣用句は大歓迎。

しかしコロナにより世の中は暗いニュースばかりである。

つかみどころがないウィルスとうまく付き合うすべを、もう少し覚えてもいい頃合いだと思います。

(追伸)

コロナ禍の中、まりかも ちっちゃなマスクをつけて幼稚園へ。

元気で行って下さいね。

 

 

 

 

 

「東のアンコウ、西のフグ」と言われるほど珍味として重宝されているアンコウ。

江戸時代には水戸藩から将軍家へ献上されたこともあり東の代表格の魚でした。

私も研修医の時に先輩に「アンコウ鍋」の専門店によく連れて行ってもらいました。食べたことがなく、驚きでした。(神田近辺。いせ源。)

英語ではアンコウはangler fish(釣りをする魚)とも呼ばれ、主としてプランクトンや小魚を食べます。

さてアンコウは「背骨以外、食べられないところはない」と言われキモ、身、エラ、皮、トモ(ひれ)、ヌノ(卵巣)、水袋(胃)を「7つ道具」と呼び、さまざまな味覚を楽しむことが出来ます。

栄養価を調べると100g当たり58kcalと低カロリーで、良質のタンパク質を含みます。脂質と炭水化物はほぼ含まれていません。またビタミンA、C、Eは全食品の中でもトップクラスの含有量です。

是非、機会があれば、あん肝やあんこう鍋を食べて下さい。体が温まりますよ。

 

 

 

 

 

人生を60年以上、送ってきて思うことがある。

色々な失敗があった。何と言っても最初のつまづきが大学入試の失敗。東京は駿台予備校(すんだい)へ入学したことである。多くの友人が新入学で大学のキャンパスライフの楽しい毎日を送っているのに私はお茶の水へ通勤となった。

「浪人」というネーミングも今でも嫌いである。皆さん「浪人」で検索して下さい。「古代において戸籍に登録された地を離れて他国を流浪している者のこと」とある。これではあまりにも差別表現ではなかろうか?

さて、色々な失敗を経て今があるが、言えることはたとえ失敗したとしても、その後に良い変化が起きる可能性は十分にあるということです。

長い目で見れば、失敗は失敗で終わらないということをどうか忘れないで下さい。

 

 

「退職金」について調べてみました。

みなさん、当たり前に思っているでしょうか?

文献をひもとくと、原型は江戸時代中期までさかのぼりますが、現在の形で産業界に普及したのは第2次世界大戦後の労働組合の活動が起点です。

1946年、日本電気の労働争議で「生涯を電気産業に捧(ささ)げた子が如き従業員に対しては定年退職後10年間の生活保証をなすべき」との協定が結ばれたのを機に広がりを見せ、現在に至ります。

「電産の興亡」によると、定年退職後10年間というのは当時の平均寿命から算出されました。

要するに全生涯にわたり生活を保証するという意味です。

しかし今はどうでしょう?退職後の人生が平均で20年以上にもなるとは当時は、なかなか予想できなかったと思います。

今後、どうなっていくのでしょうか。