「人生100年」。本当に高齢化社会になってきたのは患者さんを見ていると分ります。

しかし高齢化の一方、若年者の激減にも不安を感じます。東京モーターショーもクルマだけでは集客が出来ないのでキッズやファミリーに受けるようにキッザニアやトミカが出展していましたね。

でもこれは大変な危機感の表れです。これからの日本の人口動態を考えると、クルマは売れるのだろうか、と心配になります。

NHKで先月、放映していた今や「大廃業時代」の話。2025年までに127万社が廃業し、650万人の雇用と22兆円のGDPが喪失すると予想されています。更に驚きなのは127万社のうち半数は黒字だということ。つまり「後継者不足」が問題なのです。

老舗と言われる旅館、食堂、洋服店、等々、全ての店が今や危機に直面しています。

本当に根本にある少子化対策を国は急がないと日本列島は老人ばかりになりそうです。

政治家の皆様、もっと危機感を持って下さい。

(追伸)

(今回は暗い話でしたが)だんだん師走の足音がしてきました。

患者さんが山陰へ行き、おみやげをくれました。日本は広いですね。かには、いいですね。とてもおいしかったです。

古くて新しい病気「帯状疱疹」。

開業して32年間。ずっと付き合っています。何といっても特徴は体の片側に見られること。両側にまたがっているのは他の病気です。顔面に出来たのが、江戸時代に名付けられた「お岩さん」。今でも怖い様相ですね。帯状疱疹の厄介なのは後遺症である「帯状疱疹後神経痛」。数週、数ヵ月どころか10~20年も通院している人が居るという。

こうならないための最大のポイントは発疹が出て3日以内に治療を開始すること。出張や旅行が終わってから、等と考えるとえらい目に合う。治療が遅れると神経の変性が広範囲に及ぶ。神経は1度変性すると元に戻らないため対症療法として抗てんかん薬、抗うつ薬、医療用麻薬等が必要になる。

さて対策として日本では50才以上の方に(2016年より)水痘ワクチンの接種が認められている。神経痛が嫌と思う人は全員、ワクチンを勧めます。下に当院での症例を出していますが、最上段は5才の男児でした。

 

外来の大学生でよく島根出身の人に会う。

島根県は小生が大学生の時の友人4人ツワーで訪れたことがある。やはり「出雲大社」と今でも不思議にはっきりと覚えている日御碕(ひのみさき)灯台。島根半島の最西端にあり、らせん階段を登って展望台から見た素晴らしい眺めが今でも焼き付いています。

日本一の高さを誇り、この展望台からウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている経島(ふみしま)も眺めました。ウミネコがたくさん飛んでいました。

ここからはついでに歴史の勉強をしてもらいます。

島根といえば鉄。最盛期には全国に流通する鉄の8割以上を松江藩が生産していました。その歴史を今に伝えるのが「菅谷たたら高殿」です。1751年~1921年の170年間操業した。日本に現存する唯一のたたら場です。映画「もののけ姫」に登場するたたら場のモデルと言えば皆さん思い出すでしょう。出来上がった鉄は近くの斐伊川から日本海を経由し、北前船で全国に運ばれた、とあります。

勉強になったでしょうか。

 

最近、患者さん(高齢者)に問診をしても難聴の人が多いのに驚く。私の声が聞こえないがナースの声は聞き取れる人が多い。(つまり、低音域は聞こえないが高音域は聞こえる。)

何故だろうと調べていたら、今年7月に国立国際医療研究センターの溝上哲也部長らのコホート研究で次のような事が明らかとなった。

5万人のデータを最大8年間追跡調査した結果、①肥満でない人②肥満の人③生活習慣病を合併した肥満の人(メタボ。)について①に比べ②→③と聴力低下のリスクが高まることが分かったのです。BMIが25~30の人は、1.2倍聴力低下リスクが上昇し、BMI>30の人は特に低音域(1000Hz)で1.6倍リスクが上昇していました。

従来は高音域(4000Hz)から聞こえにくくなると言われていたのですが、この研究結果で肥満と聴力低下との関連は実は低音域(1000Hz)でより強い傾向がみられた、と。やはり私の診察室での結果を裏付けるものでした。

ひとの会話は250~2000Hzですので、この領域の聴力低下が起こると電話も聞きとりにくく、日常生活や仕事に悪影響が出ます。

メタボになると内臓脂肪から炎症を起こすサイトカインが放出され代謝が悪くなる。すると血管の動脈硬化が加速し、耳の小さな血管は早期に悪影響を受けるのです。聴覚器の細胞はいったん傷害されると再生は困難となります。

禁煙や適性体重の維持は、こんな所にも重要なのです。

(追伸)

秋になり、吉田の海に山にと忙しくも楽しい姉妹です。

みかん狩りはいいですね。体験学習、賛成です。

(写真8枚)

東京に住んでいた方なら誰もが知っている「アマンド」。携帯なき時代の六本木の待ち合わせは「アマンド前」が定番だった。店の創業は1946年。六本木店は64年。店名の由来は、現社長の茂田優さん曰く、「甘い物で戦後の日本人を明るくしようと思って『甘人』=アマンドと名付けた」と。

私も大学生から医師になった頃、頻繁にアマンドを待ち合わせに使った。芸能人の来店も多く1時間も居れば誰かしらを見かけた。

喫茶店で店内に絵画を掛けたのも、おしぼりサービスをしたのもアマンドが最初。フランク永井が歌った「有楽町で逢いましょう」は49年に開店したアマンド有楽町店(現在は閉店)がモチーフになっている。

3年前に復刻メニューを始めた。

「スパゲティコスモポリタン」「ミルクケーキ」「プリンアラモード」・・・。これが若い人に「インスタ映えする」と人気になり定番メニューになった。

茂田社長曰く、「六本木を含め都内4カ所で展開する喫茶事業と空港の土産物コーナーでお菓子を売る物販事業など『アマンド』を冠したビジネスは黒字です。」と。

懐かしい「アマンド」の話でした。

 

(追伸)

秋の空高く、「高~い、高~い」と、まりかのはじける笑顔です。

肉は何回も取り上げました。タンパク質や脂肪、鉄分、ビタミンB群など重要な栄養素が含まれておりますが、一方赤身の肉やハム、ソーセージを摂り過ぎると、がんになりやすい。つまり発がん性も一部報告されています。そこで日本のこの30年の歴史を私なりに振り返ってみました。

開業当初(30年前)は血管が破れる脳出血がものすごく多くて、緊急往診に行き、救急車で日赤搬送し手術してもらったことが多くありました。

所が、現在は血管が詰まる脳梗塞が圧倒的です。一つには降圧剤が普及したこと。もう一つは以前と違って食事の変化、つまり肉により動物性脂肪をこの30年間に多く摂るようになって血管が破れにくくなったメリットもあります。

肉も魚もほどほどに摂るのが良いのであって、どちらかに片寄るのはやめた方がいいと思います。

 

 

(追伸)

秋といえば祭り。今回、知人のIさんが「切り絵」が趣味で、新居浜太鼓台を作ってくれました。

Iさんは趣味でずっと「切り絵」をしていて、この作品も完成に半年以上かかったそうです。

院内に飾っていますので、ご覧下さい。

ドイツの伝統菓子、バウムクーヘンと言えばユーハイム。

ユーハイムはドイツの菓子職人が始めた会社で本場のバウムクーヘンの味を日本に紹介し広めた。木の年輪模様は縁起が良く、今も結婚式の引き出物に重宝されている。

歴史をひもといてみる。1909年、当時ドイツの租借地だった中国・青島でドイツの菓子職人カール・ユーハイムが菓子店を創業。ところが第1次世界大戦で青島が日本軍に占領されカールは捕虜として日本へ。

終戦の翌年に解放されたがエリーゼ夫人を呼び寄せ日本に定住。1922年、横浜に店を開いた。

翌年、関東大震災の影響で神戸へ移住。そのためユーハイムの本社は今も神戸にあります。

カールが亡くなったあとエリーゼ夫人が日本へ戻り会社を継いだ。しかしうまく行かずバターを卸していた商人・河本春男(前会長)に再建を託したのでした。春男は1962年、専務としてユーハイムに入社し会社を1年で黒字化し信頼にこたえました。

みなさん是非、ユーハイムの歴史をひもときながら食べて下さいね。

(追伸)

ゆうちゃんが10月18日で10才になりました。

もう生誕から10年なんですね。

2分の1成人式も3月に行うようです。(10才)。

11月の音楽会でピアノの伴奏もやる予定とか。

色々な人からのプレゼントも感謝しています。

病棟ナースからのネコの本も大変気に入っていました。

まりかも、のぞきこんでいますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

「睡眠」が大事な事は、みんな分っています。

連休等は特にこのリズムがこわれやすい。

睡眠の研究者が見つけ出した「睡眠禁止ゾーン」と呼ばれる時間帯がある。いつも寝つく2時間少し前で一日のなかで一番頭がさえている時間帯である。そこで眠ろうとしてもなかなか眠りつけない。あせると余計に眠れない。

専門家の話では、どうやら私達人間は眠るのが下手な動物のようだ。原始時代にぐっすり眠っていた人たちは他の動物に襲われて亡くなっている可能性が高い。少しの音でも目が覚めるような先祖が生き延びて今の私たちになっている。そのような敏感な先祖の子孫だから、そう簡単には眠れない。

早く眠りにつかないと、と考えるほど緊張感が高まる。やはりいつもの時間に自然に寝ましょう。

それでも眠れなかったら、そういうこともあるという事実を受け入れるしかない。一晩眠っていなくても次の日は疲れで眠れます。

Take it easy.です。

 

誰しも100才まで自分の足で歩きたいと思っています。

歩くというのは消費カロリーの非常に少ない運動でありながら、足を刺激することで頭頂葉が鍛えられる。更に、酸素が脳細胞を活性化することで集中力をつかさどる海馬にも血流量が増え、脳の老化を防止する効果があります。さらに血管が鍛えられることで動脈硬化を防ぎ脳梗塞のリスクも低くなります。

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは散歩をしながら哲学の講義を行ったと言われています。

他にもスティーブ・ジョブズも歩きながらのミーティングを取り入れていた。歩くことは創造性や発想を高める効果もあるのです。

私も実際、普段の診察と違って散歩中に色々なアイデアが浮かぶことが多いです。頭の発火点が違ってくる気がしています。

まさに歩くことが百薬の長だと思います。

(追伸)

まりちゃんは姉のゆうちゃんの友達にくっついて遊ぶため成長著しいようです。

(写真4枚)

松山秋まつりは、今年は10/5~10/7で行われた。

神輿と神輿がぶつかり合う「鉢合わせ」は独特で10月7日に道後駅前で8体のみこしが鉢合わせを繰り広げました。

さて最終の10月7日。当院にもおみこしがやって来て、祈願をしてくれました。

最初は「八角さん(金色)」。次に「四角さん(黒色)」。

入院患者さん達も並んで、その勇壮な掛け声を見聞きし、邪気を払ってくれて中には泣き出す老婆も居ました。私も例年通り、みこしに上がらせていただいて1年の健康、そして患者さんの回復をお祈りしました。

まつりが来るとやはり秋ですね。