「バスと海岸」という取り合わせ。海沿いの出身でなくても、どこか懐かしさを感じる。
山本コータローとウィークエンドの「岬めぐり」も「岬めぐりのバスは走る」というフレーズがある。「窓にひろがる青い海よ」と続く。
きっとバスに乗り海水浴に行った体験や、そうした場面を映画などで見た記憶が呼び覚まされるからだろうか。
夏を巡るこの共通体験がだんだん危うくなりつつある。路線バスの減便と廃止、海水浴場の開設中止が各地で広がっている。
路線バスの多くはそもそも赤字。補助金などで穴を埋めてきたもののコロナで余力が消え、高齢化によるドライバー不足が重なり減便を招いた。
海水浴場には安全監視員や海の家のスタッフを確保する難しさといった逆風が吹いている。底流は少子高齢化と言える。
集落を結ぶバス、美しい海辺をまた取り戻したいものです。