今回は、先輩の医師の話である。

開業当初、私が師と仰いだのは、鴨川の秦先生(皮膚・泌尿器科)である。私が後藤田先生からバトンを引き継ぐときに何も分からない私を本当によく指導してくれた。A先生、B先生・・・へ挨拶に行けとか、ぬかりなく指導してくれた。ある時、酒の席で「徳島大のグランドで研究に来ていた後藤田先生と、よく会った」と話してくれた。私の、今年亡くなった母とは偶然、同い年であり、同じ年に亡くなってしまった。(享年98才)。

秦先生は私の30周年記念に元気なお姿で来られて、その後2次会にも行かれたと聞いた。計算すると90才の時と思われる。私が果たして90才であそこまで元気で居られるか?と考えてしまうほど、お元気であった。

去年、勝手に押しかけて診察室にお邪魔したが、「越智先生、もう声が出んのじゃ。店じまいや」と言われた時は悲しくなった。「そんな事を言わずに元気を出して下さい」もむなしく今年亡くなられた。心より合掌。

ちなみに、お墓参りも折にふれて行かせていただいています。

尚、秦先生とのツーショットを診察室で2~3年おきに撮っていますが、先生の同意を取っていないので載せることが出来ません。