日経新聞「春秋」から引用してみた。

今回にテーマは「マツタケ」である。どじょうに続いて現代の若者には全く縁がない食材です。

江戸時代には毎年、上州の太田で採れる極上のマツタケを幕府に献上する習わしがあった。

秋の今頃、宿場から宿場へ「御松茸御用」の木札を押し立て江戸城までリレー方式で運んでいったそうだ。

荷籠が宿場に着くと人々は総立ちになって出迎えた。

マツタケーこのキノコはいまも人工栽培のかなわぬ存在である。新宿のデパ地下に岩手県産の1パック5本が何と5万4千円。シダの葉を敷いた籠に収まった様子は、まさしく「御松茸」である。

もともと貴重だった国産マツタケは高度成長期以降、アカマツ林の減少によって、ほとんど口に入らない食材となった。

山林の荒廃や林業の後継者不足も指摘されている。

今は各地でアカマツ林再生の地道な取り組みが続いているという。

さて、私の小学校の時は、山で親父に連れられて、いやと言うほどの採りたてのマツタケを鍋で煮て食べさせられた。

あれは最高のぜいたくだったんだ、としみじみ感じるこの頃である。

尚、写真は兄貴と一緒の写真です。