太古の時代、人類にとって鉄は宇宙からの贈り物だった。様々な武器や道具として以前から使われていた青銅と比べ、ずっと固い未知の物質。遠い空のかなたから飛来した隕鉄(いんてつ)だ。金より高価でエジプトのツタンカーメン王の墓に納められていた短剣も隕鉄製という。

地中に眠る鉄鉱石を精錬できるようになったことで文明は新たな段階に入る。その成果は海を越えて日本に渡り、社会を大きく動かしてきた。水田耕作の暮らしから古墳時代へ、武士の登場を経て鎌倉時代の誕生へ。

司馬遼太郎は随想「この国のかたち」の中で歴史の節目の背景に鉄製品の普及があった、と書いている。

また司馬は「鉄は人間に好奇心を教えた」とも書いている。「鉄」は大事ですね。

(追伸)

明日3月11日は当院の38周年となります。ずっと応援してくれている方々に感謝です。

今後もよろしくお願いします。

当院の前身、後藤田内科医院(家内の実家)の写真と、当院の開院時の写真です。

最後に去年亡くなった実母(享年98才)と平成19年に亡くなった実父(享年87才)の写真です。