少年期に夏の海水浴で泳ぎすぎて冷えた体によく「甘酒を飲め」と海の家で提供された。とてもおいしかったのを覚えている。

甘酒には麹(こうじ)甘酒と酒粕(さけかす)甘酒がある。

麹甘酒は麹菌の作用で米のデンプンを分解してブドウ糖に、米のタンパク質を分解してアミノ酸にするので消化器にあまり負担をかけずに栄養を吸収できる。また麹菌が代謝の過程でビタミンB群を生成するため、夏バテ防止の栄養ドリンクとして江戸時代には人気があったそうです。また麹甘酒の糖分は80%がブドウ糖で残りの20%はオリゴ糖です。オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサになるので腸内環境も整います。

一方、酒粕甘酒で注目すべき成分はヒトの小腸内では消化吸収されにくい食物繊維様の生理作用をもつレジスタントプロテインです。この成分は血中や肝ぞうでコレステロールの蓄積を抑制します。その他、葉酸や肌荒れの改善に役立つビタミンB6も多く含まれています。

麹と酒粕を比べると葉酸やビタミンB2、B6群は後者の方が顕著に多くタンパク質も多く含まれます。

一方、胃腸の調子が悪く即座に糖分を補給したいときには消化吸収が早い麹甘酒がおすすめです。

是非、甘酒を召し上がって下さい。