皆さんの多くの方が受験勉強という難行苦行を体験したと思います。ふとした時になぜこんな苦労をしなければいけないのか?と疑問に思ったことはないですか。もっと突き詰めると、微分や積分なんかが今の仕事に役に立っているのか?と考え込んだことはありませんか。

現在の自分も、とっくに物理の定理や微分の計算法を忘れてしまったが何とか医業を続けている。

この大きな命題の答えを、愛光学園の2年先輩の大野裕先生が2月の日経新聞「こころの健康学」で述べている。大野先生は慶応の医学部に行かれ、認知行動療法の第一人者である。皇太子妃雅子様の主治医としても有名である。先生が「何故、難解な勉強をするかというと知識を学んだときの基本的な考え方はいつまでも記憶に残っている。真実を求めて頭を使うことで人間には知恵がつくのだ。」とおっしゃっています。

知識と知恵。この違いが分かれば学びにムダはないともおっしゃています。

あともう一つは私見ですが、「試験」という一つの目標に期日までに仕上げるという作業の体験が大事です。TVを見てばかりだったり寝てばかりしていて試験で赤点を取るようでは社会に出ても失格だと思います。社会に出ると期日までに仕上げるという義務や責任が毎日のように押し寄せてきますから。

だから皆さん、一生、勉強をして下さい。

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