喫煙者の歯肉の老化は10~20年進んでいると言われます。男性のスモーカーの方が重症化しやすいことも分かっています。
たばこに含まれる一酸化炭素は血中のヘモグロビンと結びつき酸素の運搬能力を低下させます。その上、ニコチンが血管を縮めるため歯肉が酸素・栄養不足になり歯周病が完成します。
歯周病菌は空気が嫌いな嫌気性菌です。そのため喫煙で口腔内が酸素不足になっている状態は歯周病菌には繁殖しやすい環境なのです。
ニコチンは体を守る免疫機能をおかしくします。歯周病にかかるリスクは1日10本以上で5.4倍、10年以上吸っていると4.3倍に上昇、重症化します。その他、煙を吸わされる家族や同僚も歯周病リスクが高くなります。目安は歯肉のメラニン色素の沈着を見れば分かります。たばこは歯肉の色を黒く変えます。吸わされている子供もメラニン色素の沈着が5倍以上のリスクで増強すると報告されています。