中学生の漢文の授業で習った「断腸の思い」という言葉。それはそれは辛い意味があります。
久しぶりに漢字辞典で復習してみました。
中国の知識人の逸話を集めた文言小説集である「世説新語」(せせつしんご)の中にあります。
晋の武将が船で戦場に向かう際、従者が峡谷で子猿を捕まえて船に乗せた。それを見ていた母猿は悲痛な声を上げながら船を追い百里ほど行った所でようやく船に飛び乗ったが、心労のためか泣きわめいて苦しみ、すぐに死んでしまった。
その後、母猿の腹を割いてみると腸が無残に断ち切れていたと。
この故事から「はらわたが ちぎれるくらいの深い悲しみ」を指すようになりました。
母の子を想う気持ち。よく分かりますね。
「死別」が一番の「断腸の思い」かもわかりません。