肛門疾患を数多く診ていますが最も多いのはやはり「痔核」。その最大の原因は便秘です。

「いきんで出す」という排便習慣になり肛門がうっ血して痔核になりやすい。

よく「どんなものを食べていますか?」と尋ねると「消化のよいものを食べている」という答えが多いですが少し違います。

やはり食物繊維の摂取が大事です。

食物繊維は大腸の粘膜を刺激しますが、不溶性と水溶性があります。「不溶性」は穀類、野菜、豆類、イモ類に多く、便の硬さを増やして腸を刺激し腸の運動を活発にして便秘を解消する。「水溶性」は納豆、ワカメ、ノリ、コンブなどの海藻類に含まれ、便を軟らかくして滑りを良くし、スムーズに便を出してくれます。食物繊維の上手な取り方としては「野菜サラダより海藻サラダ」という考え方です。

次に腸の善玉菌を増やすと便秘や下痢の予防、改善効果があります。「発酵食品」「乳糖」「オリゴ糖」「食物繊維」をどれも多く取ってください。

味噌、ぬか漬け、キムチ、納豆、チーズ、ゴボウ、タマネギ、バナナ・・・。バランス良く摂って肛門に優しい食生活を心掛けて下さい。