医学生時代に「肩こり」は外国人にはない、と教わった。その時は驚きと共に、外人は何故、ないのだろうと不思議に思った記憶がある。

しかし医者になって整形外科の教科書を見ても「肩こり」という病名はないのです。日本整形外科学会の報告では「肩こり」を「肩関節部~項部の間、項部、肩甲骨部及び肩甲間部における”固くなった感じ””重苦しい感じ”痛い感じ”としています。つまり肩こり「肩のこり」「背中のこり」「首のこり」「頭痛」といったさまざまな自覚症状を単にまとめたものなのです。

19世紀の終わりには使われており、明治・大正時代の医師、瀬川昌耆が1896年に出した著書に「裁縫業に従事すれば肩たちまち凝る、張る、痛むと訴える」とあります。

また樋口一葉は「われから」(1896年)で「あるときは婦女どもにこる肩をたたかせ・・・」とあり「こる」と書いています。

さて「肩がこる」に相当する英語表現は「have a stiff neck」が近いようです。

「肩こり」は世界共通の症状ではなく日本の文化の中で培われた身体症状のようです。

(追伸)

今回は、まりかの成長のビフォー・アフターの写真です。

ビフォーのは、まりかが1才のときに姉のゆうりのランドセルをおもちゃにしている写真です。

アフターが今月の1年生の写真です。

尚、ランドセルは、ゆうりとまりかは全く同じものです。