インフルエンザが今年は猛威を振るっています。厚労省の予測通りです。例年より半月~1カ月早いと思います。

さてインフルエンザの合併症には肺炎や脳炎等、死につながるものがあることは皆さん御存知だと思います。

今回は天皇の執刀医として有名な順天堂大の天野篤先生の論文から引用させていただきます。

インフルエンザは心臓疾患を抱えている人にとっては特に命に関わるような危険な病気です。インフルエンザは血圧や心拍数をアップさせ心臓に大きな負担をかけ心臓発作の誘発率を倍増させます。又、ウィルスが心臓の筋肉に感染して心筋症を発症するケースもあります。又、38度以上の高熱が出ることで脱水症状になると心臓にダメージを与えるだけでなく心房細動を発症したり、意識を失うような人も出ます。

まず第1の予防は予防接種を受けること。体内でウィルスの増殖を抑えるため、感染しても症状を軽減したり期間を短縮させます。

米国医師会雑誌「JAMA」では予防接種と心血管系イベントとの関連を再解析した報告が載っています。予防接種を受けたグループは受けなかったグループに比べて心臓疾患の発症が36%も低いという結果でした。米国も特に心臓疾患を抱えている患者には強く予防接種を勧めています。

心臓にトラブルがある人はもちろん、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満などを指摘されている人は必ず予防接種を受けて下さい、と結んでありました。

ワクチン大国、米国と違って日本は本当に予防意識が少ないと私は実感しています。しばらくは厚労省いや国が大々的に予防接種キャンペーンをして欲しいと思います。毎日の診療で感じるのは、かかったら多数の人に迷惑をかけるという立場の人がワクチンをしていない現実にショックを受けています。

(追伸)

1月15日(日)愛媛フルート協会のコンサートに行ってきました。

患者のMさんが協会員のため毎年、観に行ってます。約2時間のコンサートですが、よく知っている音楽だと口ずさんでうっとりします。今回だとシシリエンヌ/フォーレ等は名曲中の名曲です。さてイラストを画いた向井志織さん。とても素敵なので載せてみました。是非、皆さん、フルートを聴いてみて下さい。